『日経ビジネスONLINE』山根一眞連載「ポスト3・11 日本の力」東日本大震災の「現実」を風化させないために被災地取材写真<高画質大サイズ判>の公開を開始!"The Great East Japan Earthquake"  Image Gallery By Kazuma Yamane

 

東日本大震災の現実を風化させないために
被災地取材写真<高画質大サイズ判>無償公開 006
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東日本大震災 山根一眞取材写真 2012年8月20日公開 宮城県石巻市北上町十三浜白浜  


     

撮影日時:2011年4月1日
撮影場所:宮城県仙台市宮城野区蒲生地区
撮影者 :山根一眞 Kazuma Yamane

写真説明:
 津波災害では大量の「水」が押し寄せるため「火」とは無縁と思ってしまうが、東日本大震災では 330 件の火災が発生している(総務省発表)。
 地震による火災は家屋の倒壊によって起こるとされてきたが、東京理科大学大学院国際火災科学研究科(先導的火災安全工学の東アジア教育研究拠点)の関沢愛教授は、東日本大震災では家屋倒壊以外のさまざま要因で火災が発生していることを
明らかにした上で、「『倒壊率-出火率』に基づく出火予測式に変わる何らかの地震動強度指標に基づく予測式も検討する必要があろう」と述べている。
 漁港の船舶用燃料タンクが津波により浮き上がり、移動し、他の建造物を破壊、炎上させるケースも多かった。このケースについて、諏訪東京理科大学・システム工学部の須川修身教授はこう指摘している。
「タンク火災は、タンク内での燃焼か、燃料油の溢流があっても、周囲のダイクで受け止め拡散させずダイク内で燃焼するとの想定で、言わば境界条件が明確な火災が対象でした。今回のように、境界そのものが移動し、あるいは自由境界となって
燃焼域が広がる場合のタンク火災は想定外であり、現状では消火方法も対策も無いと思われます」(『Safety & Tomorrow』No.138 、2011年7月)
 津波に流され建物に衝突した自動車の燃料が発火したことが原因の火災も多かった。とりわけハイブリッドカーでは、大型バッテリーによる大電流による発火の危険性が大きいという指摘も出ている。
 この写真は、宮城県宮城野区蒲生地区で見た火災現場だが、この周辺では自動車が原因と思われる火災の跡を多く見た。東日本大震災の巨大津波によるさまざまな災害は「想定外ではない」という論もあるが、経験したことのない巨大災害では常
に、このような「想定外」のことが起こり得ると知るべきだ。

宮城県仙台市宮城野区の被害:市内で死亡が確認された方863名(仙台市民以外の方91名,市内で発見された身元不明の2名のご遺体数を含む、2012年5月31日現在)。
建物の全壊2万9817棟、大規模半壊2万6651棟、 半壊8万1192棟、 一部損壊1万15571棟。(2012年5月27日現在)

この写真についての問合わせ先:山根事務所